質問箱059 | 掲載20/10/26 |
2020年10月17日に掲載したT-33A 71-5270の主翼下ポッドについて 日替わりで質問していましたが、ECM PODとの情報が入り日替わりで簡単に紹介していましたが、補足調査結果と高尾さんからの追加の質問について紹介します。
総隊司令部飛行隊 撮影1977/11 新田原基地 山崎正博
高尾 眞さんより下記の連絡を頂きました。
さてもう解決済みかと、拝察しますが 本日のヒコーキ雲更新で、??となっていたT-33Aの搭載物 ECMポットのAN/ALQ-72 ECMポットだと思います。
別航空情報 自衛隊メモリアルシリーズ ロッキード/川崎T-33A 1995年12月5日発行の143ページに、総隊司令部飛行隊の61-5201が、右翼に搭載した写真が掲載されています。お持ちであればご参照ください。
それより、胴体下面搭載のトラベルポット(通称・弁当箱)、通常の物とは、少し形状が異なるように見えますが・・・
尾1、主翼下POD
いただきました情報を元にAN/ALQ-72の追加調査を行ってみました。
Wikipediaにhttps://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:AN-ALQ-71,_AN-ALQ-72,_and_AN-ALQ-176_countermeasure_pods_-_National_Electronics_Museum_-_DSC00449.JPG の写真があり3種類のうち 一番下がAN/ALQ-72になります。
形状が同じことが確認できました。 この写真はNational Electronics Museumというアメリカの博物館ですが写真の解像度が高く実物の表面に貼られた緑色のシールより性能などを読み取ることができましたので紹介させていただきます。「AN / ALQ-72は、ゼネラルエレクトリックによって開発され、1970年代初頭にヒューズによって生産されました。 ポッドは元々、専用の受信機を使用して自律的に動作し、空中迎撃レーダーを検出して妨害するように設計されていました。 ベトナム戦争で使用するために、旧ソ連が開発したSA-3「ゴア」固定式中・長距離地対空ミサイルシステムの「ローブロー」レーダーなどのIバンド(8~10GHz)の脅威から米空軍戦術航空機を保護するためにノイズジャミングポッドが改造されました。 彼らは小さな電圧調整マグネトロンを使用して、直径25.4センチ(10インチ)のシリンダーに詰めることができました。」 (原文に一部単語説明補足あり)
また運用機種等について
http://www.loneflyer.com/2018/04/22/general-electric-an-alq-71-alq-72-e-alq-87/
に書かれていたので紹介しておきます。
運用航空機は B-57, RB-66, F-101, F-105D/F, F-4E と T-33
出力性能は マグネトロン(発信機)の出力は2チャンネルで各100W位
となっています。 各種資料で出力や周波数帯が異なっていますが、軍事機密に包まれているので詳細な情報は出てこないと思われます。
2、胴体下トラベルポッドについて
高尾 眞さんより胴体下のトラベルポッド形状が通常のものとは異なるようにみえるということでしたので拡大写真を掲載します。
この写真をみて違いなどをご存じの方がいましたら情報提供願います。右側面写真
後方からの写真
左側面写真 「No 10」と書かれています
トラベルポッドについては下記のページにも記載されていますので比較してみていただければと思います。
航空自衛隊T-33A研究
T-33Aの装備品 A バゲージポッド(トラベラーポッド)