2008年10月19日 日曜日 快晴
普段見ることのできない飛行場の中身を見学し、小型機とヘリコプターに触れ、遊覧ヘリ(四国航空AS350Bアル―エト 大5000円、小3000円)にも乗れ、ステージでは伝統芸能や賑やかなショーがあり、物産バザーで買い物ができ、抽選で国内外7社の旅行券もあたるという‥
そういう空の日行事があることを喜ぶべきなのでありましょう。
ものごとは、善意にとらえるべきであって、ヒコーキマニアが、他の飛行場の空の日行事はちゃんと9月にあって、ここよりははるかに充実しているのにと怒るのは贅沢というもんでありましょう。
広島県防災航空センターの備蓄倉庫
広島空港の建物群のなかでは一番はずれにあって、PR不足のためか
臨時シャトルバスから降りる人も少なく、興味深々のヒコーキマニアにとっては穴場でありました。
広島県防災航空センターの目玉はもちろんヘリコプターですが、忘れてならないのは備蓄倉庫です。センター長の藤井修三さんにお話しを聞きながらじっくりと見学し、非常食の乾パンもよばれました。
ずらっと並ぶ備蓄品の棚
サンプルが展示してあります。
写真がまずいですが、手前から乾パン、粉ミルク、乳幼児食(白身魚のチーズトリア)、栄養調整食(カロリーメイト)
アルファ米(大豆ひじきご飯)、簡易便器、紙おむつ(幼児用、成人用)、バール、ボルトクリッパー、防塵めがね、防塵マスク、雨具、ヘルメット、救助ロープ、毛布、ビニールシート、リヤカー、一輪車等々
これだけあれば、災害地で当分は生き延びられます。不遜ながらちょっと経験してみたいような感じを受けました。
この中で最も備蓄量が多いのが毛布64,000枚です。阪神淡路大震災の被害から割り出した数値による広島県民向けの数量だそうで、先だっては四川省大地震にも贈られました。
乾パンは真空パック包装してあり、5年保存です。戦中戦後の歯が折れそうに固い乾パンを経験している私には、かなり柔らかくて美味しいもので
した。
食べれば、当然ながら下の世話が必要になりますが、ここの簡易便器は、段ボール箱にビニール袋が入れてあるだけで、その後始末は問題になりそうです。それでも水道トンネルの崩落で江田島が長期断水した時には1,700個が活躍したそうです。
私は、人生録25に報告している八戸駐留の海自機動施設隊の簡易便所(個室スタイルで汚物は固化して焼却)が気にいっていますので、そっちを要請するつもりです。
(海自機動施設隊のトイレ)
冗談はこれくらいにして、過去の数々の経験、特に阪神淡路大震災以後の緊急応援体制の整備は目を見張るものがあります。一見むだなように見えても、これだけの用意で足りるのかどうかは全く不明であり、備えあれば憂いなしを実感する見学でした。
広島県防災ヘリコプター ベル412EP JA6774 メイプル号
藤井センター長のお話しを聞いている時に、北広島町加計地区から広島県病院へ患者を救急搬送した防災ヘリがエプロンに帰投しました。
直ちに給油と充電を行います バッテリーは出動地点で始動ができる程度の容量しかありません
メイプルとは広島県花のもみじのこと、胴体に国体などでおなじみの県旗をデザイン
消火バケット 容量は910リットルだが、通常は800リットルで運用
ウオータードロップタンク 胴体下部に取り付ける
ホース ウオータードロップタンクに取り付けて池などから水を吸い上げる
防災ヘリコプター メイプル号の装備
格納庫
ヘリコプターの管理と運用は中日本航空に委託。搭乗する救急隊員は広島県内各消防本部から6人が派遣されています。
第六管区海上保安本部広島航空基地の展示
海上保安庁唯一のレシプロエンジン機 セスナU206B JA3790 せとつばめ
製造後31年を経過し、恐らく保安庁所定の耐用年数を過ぎているはずですが、説明員は口を濁していました。代替えの航空機購入予算が認められないために、整備にはかなり無理をしながら使っているみたいです。当日もらった海上保安庁全国版の広報パンフレットには既に写真が載っていません。
ベル206B JA6082 あび
ベル412EP JA6796 あきづる
ビーチクラフト200T JA8833 あきたか
ベル212 JA9595 せとづる
広島西飛行場の県警基地から飛来し展示されたAS365N2 JA6761 みやじま1号
最後に、全く余分なことをしてくれたターミナルビル展望デッキの高いフェエンス
秋までは、このようにフェンスを気にせずに撮影できていました
終わり
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