掲載09/08/21
1 日本航空学園千歳校見学記
屋外教材のセスナ402B
2009年8月10日、千歳航空祭の翌日千歳市内にある日本航空学園千歳校を見学させていただきました。
私は航空祭や旅行に行く場合、その場所の近くにある、あるいは経路にある航空関連の施設や博物館・展示機などを撮影するようにしています。
施設を探す場合、まずヒコーキ雲にある航空史探検博物館を参考にして、次にインターネットなどで調べたうえ、その中で行きたい場所をピックアップしてから、休館日や見学の可否などを調べてから行くようにしています。
今回は千歳基地祭でしたので千歳市・札幌市付近で何かないかと航空史探検博物館で調べてみると、陸上自衛隊東千歳駐屯地・真駒内駐屯地がピックアップされました。
既に去年の千歳基地祭の時に札幌市青少年科学館・空港公園・丘珠空港は訪れており、丘珠駐屯地は駐屯地祭に2回ほど訪れていたので却下しました。東千歳・真駒内駐屯地に ついては、見学の許可をもらおうと連絡をとったのですが、この時期は隊員が多く帰省するためか許可は得られませんでした。
今までの経験上、陸上自衛隊の場合は一人での見学でも快く受け付けてくれます。(航空自衛隊・海上自衛隊の見学申請はしたことはありませんのでどうかわかりません) 駐屯地により見学申請をファックスなどで提出しなければならない場合がありますので、計画を早めに決め、早めに連絡をとったほうがいいでしょう。
駐屯地の許可を得られなかったし、この時期の航空券は非常に高く出発予定日前日に千歳航空祭行きをあきらめようかと思っていたところ、インターネットで調べてみると千歳基地の近くに日本航空学園千歳校があるのを見つけました。(航空史探検博物館に 未掲載です)
私は山梨にある日本航空学園航空大学校の卒業生でありますが、千歳に学校ができた事を小耳にはさんだ程度で行った ことはありませんでした。日本航空学園千歳校にある日本航空専門学校のホームページを見ると、格納庫の前にずらりと並んだ軽飛行機の写真が掲載されており、これは見学しなければならないと思い見学申請の電話連絡をとりました。
8月7日(金曜日)に電話をして8月10日(月曜日)の午前中に見学させてほしいと伝えると(帰宅便が新千歳空港16時発だったので余裕を持って)、午前中は高校生の見学があるので(入学を考えている高校生優先)依頼にそえないと言われたのですが、昼からでもいいからなんとか見学させてほしいと伝えると、検討してまた連絡しますとのことでした。
電話を何回もいただいていたのですが、仕事中で携帯電話にでられず、18時30分頃に女性職員の私物の携帯電話から連絡があり(土日をはさんで見学依頼日なため、その女性職員は仕事を終えたので帰宅途中に私物の携帯電話で連絡していただいたと思います)、10時からの見学の許可がおり、ホテルまで車で迎えに行きますとのことでしたが、こちらが急遽見学させてもらうのに甘えてはいけないと思いタクシーで行くと伝えました。
急遽見学申請をしたのに、快く受け付けてもらえた日本航空学園千歳校に感謝しています。今回は無理を言って受け付けてもらいましたが、早めに計画を立て連絡をとるべきだと心から反省しております。
見学当日は千歳市内のホテルを早めに出てタクシー乗車後約15分で校門に到着しました。
校内は整備されており、大自然の中、のびのびと勉強できる環境だと思いました。
事務所に挨拶に行き、応接室でまっていると進路・広報部部長の西尾さんが応対していただきました。話をしているうちに西尾さんは山梨の航空大学校時代の同級生というのがわかりました。もう長年たっているうえ、同窓会にも行っていなかったので同級生の顔も忘れてしまっていました。
西尾さんによると千歳校は開校22年で、航空整備士科・空港技術科があり、日本航空や全日空にも多数の卒業生が就職しており、不況の時期にもかかわらず今も各航空関連の会社から求人依頼が多くきているとのことです。
日本航空学園千歳校の航空写真 応接室に飾っていた写真を撮影しました 学校の滑走路もなんとかわかると思います。
西尾さんに学校について教えてもらった後校内の見学をさせてもらいました。
航空整備科はB-767の整備に重点を置いているらしく、コックピット整備用シュミレーターはB-767用でした。
機内の座席変更訓練用及び客室内整備訓練用教材
航空機整備訓練用部品も日本航空や全日空から提供されているようです。
F-86Fの整備訓練用教材は自衛隊から提供された教材です。F-86F電気系統
F-86F メインギア メカニック
軽飛行機の引き込み脚の教材 これらの教材は藤井さん(私の担当教官でした)という整備の教官が作るそうです(無い物はなんでも作ると言っていました)
西尾さんによると学生一人に一基のエンジンを使わせて整備訓練をするそうです。
そのほか、除氷装置、油圧、軽飛行機の暖房装置、各種航空機用部品 など多数の教材が、いずれもきれいに磨かれて整然と配置されています。
西尾さんによると、マニアを養成する学校ではないので学生による盗難は無く、ドアの鍵はかけていないとのこと。 私は卒業してまったく違う仕事につきマニアになってしまい、学校の卒業生としては異端児ですね(笑)
JALで使っていたB-747クラシックの整備訓練用コックピット(ひきとってきたばかりで現在組み立て作業中とのこと
滑走路と現役機群
800m
ビーチクラフトA36 JA3723
セスナ172G JA3315
セスナ172L JA3573
セスナ172P JA3879
ビーチクラフトA36 JA5244
抹消登録をした教材機及びエンジン等については航空史探検博物館千歳市A1155に掲載しました。併せてご覧ください。(佐伯)
おまけ
新千歳空港に新しく作っている国際線ターミナルの建設現場
千歳基地側にあるため、展望デッキができれば自衛隊機を撮影できるようになるかもしれません。
外国の訓練機は、新千歳にもやってきます。
2 日本航空学園山梨校見学記
屋外教材のエアロコマンダー
8月21日山梨県甲斐市にある日本航空学園山梨キャンパスの見学に行ってきました。直近の塩崎駅から歩くこと約15分で校門に到着し、事務局長の園原さんが対応してくれました。
私はここにあった日本航空大学校という専門学校に在籍していたのですが今は無く、現在は日本航空高等学校と付属中学校があるとのことです。
私がいた頃は格納庫内に軽飛行機やヘリコプター・エンジンなどが所狭しに置かれていたのですが、園原さんによると新しくできた石川キャンパスと北海道キャンパスに持っていっており、今はほとんど無いとのことでした。
私が覚えているのは、陸上自衛隊のH-13やH-19が多数あり、他にT-1の射出座席の試験に使われた前胴部分などもあった記憶があるのですが、今は格納庫を講堂や倉庫などに活用しており航空機関連の物はほとんど無く、グライダー用格納庫に少数見つけることができるだけでした。
約1時間半の滞在でしたが、なつかしい風景を見られたし、恩師にも出会え、貴重な時間を過ごせました。最後に、学校の隅々まで案内してもらえた園原さん及び、撮影・インターネットへの掲載を許可してもらえた日本航空学園に感謝しております。
航空学園看板
山梨キャンパス正門
展示機・山梨県防災航空隊・滑走路(インターネットで調べたのですが、750mという書き込みと850mという書き込みがありました)
学校には管制塔もあります(管制塔の左奥と右側がグライダー格納庫です)
展示機 (各機体の詳細は航空史探検博物館山梨県A3902へ)
山梨県防災航空隊
JA6748 Sikorsky S-76B (あかふじ)
自衛消防隊消防車・貨物牽引車 自衛消防隊救急車(自衛消防隊で救急車まで持っているのは珍しいです)
昔軽飛行機が多数置かれていた格納庫は講堂に。 グライダー用格納庫
グライダー用格納庫 日本航空学園所有モーターグライダー1機(JA2435)と一般の方から預かっているモーターグライダー多数
JA4228 Christen Industries A-1(グライダー牽引用)
付 1983年10月10日学園祭での撮影
伊藤忠N-62 JA3251
伊藤忠N-62 JA3255
セスナ150J JA3499
セスナ172G JA3258 (教材)
セスナ150J JA3407 (教材)
L-19E-2 11364 (自衛隊機が民間学校の学園祭に飛来するのは珍しいのではないでしょうか。現在立川駐屯地に展示)
KV-107U-4 51729 (JAPANESE MILITARY AIRCRAFT SERIALS 2000年版に兵庫県の福知山駐屯地に展示と記載、2007/2008年版には記載なし)
Piper PA-18-135 JA3288 静岡県航空協会 (同じく1983年10月撮影、整備のために飛来したものと思います)