今朝紹介の絵はがきは、陸軍九七戦と海軍九六式戦のそれぞれ青森縣民號、青森縣少年少女號です。、九七戦の絵はがきにには日付け入りの大きな献納記念スタンプが押してあります。陸軍献納機愛国號調査報告によるとこれらは東奥日報新聞社の提唱によるものであり、スタンプは東奥日報が作ったものでしょう。
新聞社が戦時国策に積極的に協力して献納を呼び掛けていた一例として紹介しましたが、日付け入りのスタンプがあるのは珍しいのではないでしょうか。16.5.11といえば大東亜戦争開戦の半年前であり、特に寄付した少年少女たちは、この絵はがきを貰って血わき肉躍る気持ちであったに相違ないし、逆に乏しい財布から拠出された大人は苦々しい思いであったかもしれません。
また、胴体に青森縣民號、青森縣少年少女號と書かれた機体に乗った兵士、整備に当たった兵士は、感謝の気持ちでいっぱいだったでしょうか。そんなことを考えさせる献納機の絵はがきです。
・ その気持ちに水を差すわけではありませんが、陸軍省と海軍省の文字を見ていて、ちょっと面白い発見をしました。
陸軍省は表裏とも読みにくい右横書きです。、このあたり、海軍さんから”カーキ色は泥臭い”と揶揄されていた小さな証拠みたいじゃありませんか。
ただし、海軍省も裏面を読み易い左横書き、表面にローマ字のPOST
CARDを残しているのに、「海軍省」を右横書きとしているちぐはぐがあります。上端の郵便はがきが右横書きなので、それに合さざるを得なかったのか?