2016/02/07読売新聞記事
航空自衛隊の曲技飛行チーム「T4ブルーインパルス」が誕生から20周年を迎えたことを記念し、2月6日、所属する空自松島基地で式典が開かれた。
T4ブルーインパルスは1995年12月22日、「第11飛行隊」として発足した。使用するT4練習機は丸みを帯びた機体から「ドルフィン」の愛称がある。これまでの公式展示飛行は約360回に上る。
記念式典には隊員やOBら約160人が参加。日高大作隊長は「悲惨な事故を経験し、深い悲しみを乗り越え、日本の未来に貢献できるよう、飽くなき挑戦を続けたい」とあいさつした。
会場には20周年を記念し、ブルーインパルスの整備員がデザインしたロゴが垂直尾翼と燃料タンクに描かれた記念塗装機が展示された。東日本大震災の津波で使用不能となり、格納庫で保管されていた1機の垂直尾翼もお披露目された。今後は震災の教訓を伝えるモニュメントとして展示される。
午後3時から基地上空で行われた展示飛行では、5機が編隊を組んで35分間大空を舞った。機体同士がわずか約90センチまで接近する「ファン・ブレイク」など21演目が繰り広げられ、基地周辺に集まったファン約100人から歓声が上がった。飛行後、5番機のパイロット園田健二さんは「先輩やファンの方が見守るなか、飛行できて感無量。さらなる高みを目指して訓練に励みたい」と話した。