1999年11月22日の出来事は今でも鮮明に覚えています。
トラブル発生後も最後まであきらめずに基地へと帰投を目指すも、推進力を失った機体を維持できないと判断して緊急脱出を宣言しましたが、住宅密集地上空だったため被害が及ぶと思い、エジェクションレバーを引くことを13秒間もためらい河川上空までたどり着いた直後に脱出。その結果地上の人命被害はありませんでしたが、高度不足の為ベテランパイロット2名が殉職しました。
自衛官宣誓文にあります‥
「強い責任感をもつて専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います」
この宣誓のとおりに、命を賭して大惨事を回避ししたパイロット2人の尊い命に対し、感謝と敬意を表すとともに心よりご冥福をお祈り致します。
1955/10/01 |
c/n580-9186 US54-1555 航空自衛隊に供与 航空自衛隊へ引渡 |
1999/11/22 |
総隊司令部飛行隊、年次飛行訓練で入間基地に帰投中、入間川河川敷に墜落
中川尋史2佐、門屋義弘3佐が住宅地を避けてベイルアウトしたが高度不足のため殉職
高圧線切断のため80万戸が停電被害をうける |
1999/11/23 |
残存8機(総隊司令部飛行隊)のT-33A及び入間基地の緊急用を除く全機飛行停止命令
第19回航空総隊総合演習実働訓練(11/15〜11/29)を繰り上げ終了 |
1999/11/26 |
両パイロット一階級特進 |
1999/11/29 |
入間基地のT-33Aを除く航空機の飛行停止命令解除、T-4による訓練を再開 |
2000/04 |
事故原因調査発表
整備及び操縦に過失無し
洩れた燃料に火花点火によるエンジン火災
両パイロット更に一階級特進 中川空将補、門屋1佐 |
2000/06/29 |
残存8機のT-33A 全機用途廃止
入間基地で退役式挙行 |
元気に飛んでいた頃の51-5648
撮影1998 以下いずれも入間基地
撮影1995
撮影1995
撮影1995
撮影1995
用途廃止決定後に飛行隊隊員からのメッセージが書き込まれた51-5637号機スペシャルマーキング
墜落事故発生のため入間に帰投できなかったた2機 633=百里 630=岐阜
以上の書き入れは秋田県山本町の展示に際しても残してあります
2000/06/29 入間基地で退役式 51-5620 51-5622 51-5637 51-5655 51-5665 51-5668
解体作業風景