1958(昭和33)年3月高校の春休みに、群馬県太田市の親戚を訪ねていきました。3月29日と30日の2回,親戚の家から、自転車で戦中の中島飛行機太田小泉飛行場に行って見ました。

　街から大分かかったように記憶していますが、道路をはさんで南側に駐機場、北側に飛行場があったと思います。

　飛行場は建物がほとんどなくて、アメリカ陸軍のH-21がずらっと並んでいました。ほとんど予備知識がなかったので、昔の中島飛行機の時代からどう変わったとか全くわからず、単に写真を撮っただけでした。

　シリアルのわかる機体は次の5機です。
　パイアセッキ H-21C 　55-4133　55-4184　55-4181　55-4158
　セスナ L-19A　 51-12776

　翌1959年にも太田市へ行ったのですが、この飛行場は既に使われていないということでした。
（2009/04/05記　戸田保紀）
　

Ｈ-21Ｃの１機が飛行中


Ｌ-19Ａ


Ｈ-21Ｃ

太田小泉飛行場略史　（佐伯調）

1941年	中島飛行機太田製作所と小泉製作所（太田市、邑楽郡小泉町-現大泉町）の中間に飛行場開設
1945年	工場と共に米軍が接収　太田小泉飛行場には米陸軍飛行隊駐留 1947/09米軍撮影の空中写真に明瞭に写っています。ウエブマッピングシステム http://archive.gsi.go.jp/airphoto/ViewPhotoServlet?workname=USA&courseno=M518&photono=156
1959年ごろ	工場の一部返還　飛行場からも米軍撤収の模様　飛行場返還運動が活発化
1960年	在日米軍が使用していた救難ヘリコプターＨ-21Ｃを10機航空自衛隊へ供与
1965年	立川基地のC-133が物資投下訓練中にジープを付近の畑に誤投下
1969年度後半	日本に返還　大蔵省所管
1986年	太田市と大泉町に払下げ　工場団地として整備　現在に至る

 新　米陸軍飛行隊とキャンプの名称について　　2010/08/24　戸田保紀　camp

　群馬県の太田小泉飛行場のH-21について、この部隊名がわからず、何とか知りたいものだとあれこれやっておりましたが、インターネットでクラシック ローターズ というヘリコプターのホームページを見つけ、思い切って質問をしてみました。
http://www.koreanwar.org/html/units/6trans_helo.htm

　それに対して次の返事が送られてきました.

Yasunori,

This is the information that we found on the H-21s in Japan in 1958.
The U.S.Army 6th Helo Transportation Company rotated between Korea and Camp Drew, Japan (Gunma Prefecture)They flew H-19's until 1958 when they were replaced by H-2C's and soon after were grounded for a time for rotor hub failure. In one of the photographs it shows the number 81 on the cowl just below the forward rotors, this is consistant with the 6th HTC. Camp Drew AHosed in 1959. The 6th also had units at Patton Field, Japan and Camp Bender which are also AHosed.

 Chip Lancaster

　Company というのは大隊と訳すのでしょうか。もしそうなら第6ヘリコプター輸送大隊という部隊で、この太田の飛行場はCamp Drew / キャンプ ドリュー と呼ばれていたようですね.。 

　1958年までH-19を使っていて,この1958年にH-21Cに機種変換を行ったということです。その際ローターヘッドの不具合があり、一時地上にホールドされていたそうで、この写真を撮った時期はちょうどこの地上に留め置かれていた時期のようです。 

　このホームページは朝鮮戦争に関したもので,その中に第6ヘリコプター大隊の頁がありました。

http://www.rotors.org/h21/history.htm