Red Bull Air Race World Championship 2017シーズン第3戦千葉は日本人パイロットの室屋義秀が優勝し、ホームレース2連覇を達成。会場に集まった55000人の大観衆を歓喜させた。
ファイナル4を一番手でフライトした日本のエースパイロット室屋義秀は、ペナルティを受けながら勝利したラウンド・オブ・8をラッキーと振り返るかもしれないが、大一番のファイナル4ではパーフェクトなラインをなぞり、このレースウィークのベストタイムのひとつに入る55.288秒を記録した。また、2番手でフライトしたペトル・コプシュタインも、ファイナル4初進出というチャンスを最大限活かして全速のフライトを披露し、室屋からわずか0.558秒遅れの55.846秒を記録。結果的にマスタークラス昇格後初の表彰台を獲得した。
室屋とコプシュタインに続いてフライトした3番手のマティアス・ドルダラーと4番手のマルティン・ソンカは共に先行した2人のタイムを上回ろうと攻めの姿勢を見せたが、共にアクシデントに見舞われた。
まず、3番手のマティアス・ドルダラーは表彰台確実なフライトをしていたが、第2戦サンディエゴに続き千葉でも終盤でパイロンヒットを記録してしまった。ドルダラーは最終的に4位に沈んだ。
そして最後にフライトしたマルティン・ソンカも、スタート直後に総合首位らしい素晴らしいスピードを見せ、室屋ファンの素晴らしい1日が残念なものに変わるかと思われたが、ゲート4でインコレクト・レベルを記録して2秒のペナルティを受けてしまい、3位に終わった。このペナルティがなければソンカは優勝できていただろう。
この結果、ワールドチャンピオン争いは、室屋とソンカが30ポイントで並んだが、優勝回数2回の室屋が1回のソンカを抑えてキャリア初の首位に立った。尚、23ポイントのマティアス・ドルダラーは順位をひとつ下げて3位に後退した。また、今回2位を獲得したペトル・コプシュタインは一気に総合4位まで順位を上げた。