展示場所について
1947年の航空写真には、ロータリーが東西二つ写っています。しかし、その中に剣の姿はなく木造2階建て兵舎の南側に置かれています。従って、ロータリーに展示されていた時期はこれより前か以後かのどちらかになります。(その推理は後述)
どちらのロータリーかというと、HOME・SITEMAP OF THE ATTACKERSとの位置関係からみて西側のロータリーであると断定できます。現在、51thFIWマークのノースアメリカンF-86Fが展示されている所です。
1947/11/14撮影の空中写真 TRON (国土地理院許可済み 文字書き入れは佐伯 )
このロータリーへの展示時期について
剣の背景に写っている樹木の中に葉を落としている落葉樹が見えます。それから推定して、この写真は冬場もしくはその前後に撮られたものでしょう。
素顔の横田基地に、米軍接収(1945/09/06)の1年後あたりから建設ラッシュが始まったと書いてあります。福生飛行場時代の建物を残しながら野球場を含めて諸施設を建設し、区画道路も整備されて1947年11月の空撮にみえるような姿になっています。
剣は、その時に新設された西側ロータリーへ展示されたのではないかと推察します。特攻専用機という特殊な航空機を、このように派手に顕示する意図というものは、建設ラッシュ時のような何か高揚した気分を反映しているように思えるからです。
落ち着いて検討するならば、格上の飛燕をロータリーに展示してやるという意見が出ても不思議ではありませんし、そのような状況から、短期間のうちに木造兵舎の方へ移す、つまり特別扱いをやめてしまったと考えるのが自然です。
よって、このモノクロ写真の撮影時期は1946年11月晩秋から1947年春先までの間であると推定します。
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