添田町に保存してあるT−33を見に行ったのですが機体のシリアルと書いてあるシリアルが違うので気になります。調べていただけないでしょうか?(2010/10/16記 けんちゃん)
撮影2010/10/14 けんちゃん
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判読すると下記のように読めました(黄色部分は写真の外)
Japan Air Force MODEL T-33A-10-KA
Japan Air Force SERIAL NO. 91-5403
下郷資料においても、91-5403が添田公園にdpyとなっています。なぜ81-5358と書かれているのか分かりません。(2010/10/16記 佐伯邦昭)
福岡県添田公園のT−33A(#358)につきまして、#403に退役後、#358と書き換えたような感じがします。(合体メカで、現役時に#358と書き変えたとは思えない。)
理由として、
(1) 胴体中央部に#403の痕跡がうっすらと残っている。
(2) 尾翼のシリアルナンバーばかりでなく、機首のラジオコールナンバーも、退役後、書き込んだと思われる。
その根拠として、T−33Aの写真集などから、
(ア) 尾翼のシリアルナンバーの現在の字体は、明らかに現役時の字体と異なる、
(現役時の字体は、かなり細い)
(イ) 機首のラジオコールナンバーの現在の字体についても、「3」と「8」の字体は現役時の字体と同じように見えるが、「5」はあきらかに違う。
「5」の現役時の字体は、真ん中の横棒の位置が上下のほぼ中央位置に見えるが、現在の字体は、明らかに、中央位置より高いところにある。(写真集で#358も確認しているが、中央に見える。)
以上、現役時に、主翼のナンバーをもらって#358と書き換えたとすれば、その時点で字体を変えるとは思えないので、やはり、退役後、書き換えたものと思われますが、どうでしょうか。(#358を、退役、塗装直しなどで、このような字体にした可能性もないことはないのですが。)
佐伯から : 詳細な考証をありがとうございました。伊藤さんの結論のとおりと思います。展示に当たっての塗り替えの担当者の中に#358に思い入れのある人がいて、そのように書かれたものとしておきましょう。