新　航空自衛隊　岐阜基地　T-2 元Blue Impluse機体の運用について

　　丹羽さんからブルーインパルスでの運用を終了し飛行開発実験団に所属したT-2の写真をお送りいただきました。
　T-2　ブルーインパルスの最終フライトは1995/12/08でした。
　当機はブルーインパルスでの運用終了後もそのままの塗装で編隊番号から飛行開発実験団に変更されたのみで運用されました。　その後　石川県　航空プラザでもう一度大きな数字が書き入れられています。
　
　石川県立航空プラザに掲載の元写真がありましたのでサイズアップして再掲載します。

1979/06/25	ｃ/ｎ89  (T-2としては63機目） 航空自衛隊に引渡　99-5163
	第21飛行隊で運用
1984頃~	Blue Impulseで運用
1996~	飛行開発実験団(ADTW)で運用
2000/08/02	用途廃止
現在	石川県　航空プラザに展示

新　撮影1998/02/18　　丹羽八十


後部拡大


岐阜基地　ADTWマークで現役最後の展示

更　撮影1999/11/13　　吉田家　　※石川航空プラザ掲載写真のサイズ更新

2022年3月24日時点での記事修正について

　下記の指摘を山本さんから頂きましたので当ページを含めて日替わりも修正しました。
　指摘内容と対応は下記のとおりです。（編）

　さて3月24日のブルーインパルスの記事について、いくつか指摘や追補をさせていただ きます。
　 １. 日替わりメモにて「T-2は部隊運用中にT-4へ引き継がれたためブルーインパルスの 機体は通常塗装に戻して部隊配置されたりしています。」と記されていますが、T-2ブ ルーインパルスで通常塗装に戻された例はありません。 　一応、念のために私自身の認識が誤っている可能性があるとしてお伺いしますが、「 T-2ブルーインパルスに所属していた機体で、通常塗装に戻されたのは何号機だったで しょうか？」→存在していないハズです。 （F-86Fブルーインパルス所属機のうち02-7962などはアクロ改修をうけてブルーインパ ルス所属機となったのちに通常塗装に戻され、部隊で使用された例があるが、T-2およ びT-4で通常塗装に戻された例は無い）
　->全機確認して戻されていないようでした。　ブルーインパルスで1995年末でデモ飛行を終了し用途廃止まで数年時間が経っています。　その期間中の写真が少なく、どのような状態であったのかご存じの方がおりましたら知らせいただけたらと思います。（編）

２．「塗装がそのままの状態で実験？に使用されていたものです。　もちろん運用は防 秘なので何を行っていたか判りませんが、」 　岐阜基地ではTPC（テストパイロットコース）で使用されていました。 TPCの内容は2年前にJウイング誌上でマンガで紹介され、これが飛行開発実験団のHPで も読めるようになっています（ https://www.mod.go.jp/asdf/adtw/adm/tpc/tpc50th/tpc50th.html）が、その第3回の 中で速度を測るピトー管の試験が必要なことが述べられています。その試験の一項目と してピトー静圧系統の試験方法があり、まっすぐ飛んでいることを僚機やタワーから確 認するためにスモークを引いて飛ぶ場合があります。 以前はT-33Aにスモーク装置を取り付けていたのですが、「丁度良い機体」が（ブルー の機種変更によって）生じたために163号機が岐阜に配属となったと伺ったことがあり ます。（最近ではGPSでまっすぐ飛んだか確認できるようですのでスモーク装置は不要 のようです。）

 ３．記事中、本来はADTW（Air Development and Test Wingの頭文字）であるところ、 全て「APDW」となってますね。1989年3月まではAPW(Air Proving Wing)でしたので、混 同されているのではないでしょうか。
　->タイプミスでした。コピペで複数個所に及んでいたので日本文に変更して修正済です。（編）

４．「当時、Blue ImpulseからAPDWへ移動した機体は下記のとおり3機です。 　　　99-5163 　　　19-5173　（第21飛行隊経由） 　　　29-5175」 19-5173と29-5175はADTW所属機になったことはないと認識しています。 19-5173号機は岐阜かかみがはら航空宇宙博物館展示のため、ブルーインパルス引退後 は松島基地の21飛行隊で運用されたあとに岐阜基地に飛来して用廃となりました。この 飛来をもって「ADTW所属」というのは間違いだと考えています。 29-5175号機は百里基地展示機となっていますが、元T-2ブルーインパルスの機体のうち 本機のみスモークパイプが外されています。163号機にスモークシステムを譲渡する（ あるいは予備として取り外す）ために岐阜に飛来したことをもってADTW所属というので あれば、これは間違いだと思います。 岐阜基地で取り外したのであれば、取り外した後には試験飛行は何度か行い4空団に機 体を戻したのだろうｔとは思いますが、これをもってADTW所属というのも、これまた間 違いではないでしょうか。 　（途中省略）
　以上の件、いくつか推測事項も含んでいますので「私が正しい」などとは申しません。 ヒコーキ雲ならではの「新事実の発掘・発見」なのかもしれませんが、現時点の情報だ けでは、私自身は納得していません。それぞれについて見直し、再考察いただければ幸 いに思う次第です。（山本晋介）
　->所属に関してはヒコーキ雲で持っていたリストから判断しましたが、真相がはっきりしないので文面から消させていただきました。（編）

　調査不足で大変失礼しました。（イガテック）