2021年5月26日から7月11日まで開催された 千葉市立郷土博物館での小企画展
「陸軍気球連隊と第二格納庫ー知られざる軍用気球の歴史と技術遺産ダイヤモンド
トラスー」にて紹介された内容の中で格納庫のダイヤモンド トラスの技術について情報が寄せられていますので技術ノートとして資料を公開します。
資料提供者: 小規模板工房、横川裕一、酒井収、
参考資料: 千葉市立郷土博物館 小企画展
「陸軍気球連隊と第二格納庫ー知られざる軍用気球の歴史と技術遺産ダイヤモンド
トラスー」
1,ダイヤモンドトラストは?
横川裕一さんからダイヤモンド トラスについて詳しく書かれた資料をいただきました。
当技術は株式会社 巴組鉄工所 現 巴コーポレーションが昭和7年に開発され特許も取得されていました。
航空時代 昭和10年8月号 資料提供 横川裕一
空 昭和10年10月号 に掲載の技術資料抜粋 クリックで拡大します
上記 第10図の形状は石橋などと似ていますね。
当資料原本は リンク を参照してください。
2,戦前のダイヤモンドトラス建築物
1) 千葉県稲毛区 川光倉庫千葉支店1号倉庫として2020年まで現存
大きさ: 38m x 44m、 高さ18.5m
発注者: 陸軍
撮影2017/09/24 酒井 収
千葉市立郷土博物館 小企画展
「陸軍気球連隊と第二格納庫ー知られざる軍用気球の歴史と技術遺産ダイヤモンド トラスー」展示資料抜粋
構造部材 一部保存
模型展示 3種類
更 上記 10−3の格納庫について横川裕一さんより 『羽田の海防議会寄付の格納庫だろうと推測されます。』との連絡があり当時の資料をいただいたので本ページ下に紹介いします。
復元図面展示
ダイヤモンドトラス カタログ
格納庫写真
参考資料 第一格納庫 ダイヤモンドトラスではありません。屋内の使用効率の悪いことがわかります。
建築学書籍での稲毛格納庫の紹介記事
チラシ (空 昭和10年10月号の後から発行されたものらしく納入先が追加されている。)
更 羽田空港 海防議会寄付の格納庫
横川裕一さんから展示模型の一つが 羽田空港にあった海防議会寄付の格納庫だろうと推測されるということで資料をいただきました。
義勇財団海防議会寄付 飛行機格納庫完成記念写真絵葉書 資料提供 横川裕一
義勇財団海防議会寄付 飛行機格納庫完成記念写真絵葉書リーフレット 資料提供 横川裕一
民間飛行学校案内 日本飛行学校の巻 空 昭和9年11月号 東学社 資料提供 横川裕一
ラメラ式と書かれていますがこれは表層の意味でダイヤモンドトラスの上に屋根を被せてあるのでこのような表現をしていると思われます。(編)
義勇財団海防議会とは
帝国海事協会が明治37年に創設した帝国義勇艦隊の後身。 大正11年1月設立された。
本会は帝国の海防に貢献するをもって目的とす と規定され2項に 造船造兵造機航海航空潜航及び海防に関する特殊事項の研究調査著作をためしこれらを推奨助成すること とあり飛行機の開発助成や学校運営等を行っていたようです。
詳しくは国立国会図書館デジタルコレクション リンク を参照願います。