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航空歴史館 技術ノート

掲載23/02/02
更新23/02/24

 


 

 

 T-33Aドロップタンク

   鈴木康允さんから T-33A Drop Tank無しで飛行している写真を頂きました。
 T-33A練習機はほとんどの方が翼端に付けているドロップタンクを取り付けて飛行している姿しか見ていないと思いますが、修理後の飛行試験など取り外して飛行することがまれにありました。
 戦闘機はドックファイトなどでドロップタンクを投棄して挑む場合を想定して機体から切り離すことがあり、T-33Aも元は戦闘機なので同様の機能を備えています。
 頂いた写真と合わせて普段見られない構造部分のイラストを添付します。

 撮影1966/08/24 71-5243  岐阜基地  鈴木康允   51-5243紹介ページリンク


 撮影1966/08/24 71-5243  岐阜基地  鈴木康允


 T-33A Drop Tank接合部構造  1953/01版 Training Manual抜粋


 ドロップタンク無しの写真から翼端がタンクなしの機体同様 丸い形状をしています。
 上記イラストから ドロップタンク側を凹ませて接続されていることが判ります。
 いつも取り付けられているのが当たり前のように見えるように良く工夫されていますね。


T-33A 燃料系統図  1953/01版 Training Manual抜粋


 上図イラストは翼内タンクも配置に近い形で書かれています。
 胴体近くの中心部が空いているのは主脚収納部分です。
 ドロップタンクは切り離せるように主翼内を別系統で接続されています。 また、ドロップタンク内の燃料を胴体側に送るためにタンク内に圧縮された空気を送り込むようになっていますね。

 このタンクに近い配置の航空機として F-104J があります。
 編集側(イガテック)はこのF-104Jのドロップタンク無しでの飛行を一度だけ見たことがあります。
 飛行可能時間がとても短く短時間で戻ってこないといけなかったようです。
 F-4EJもタンクや武装を全く付けないで飛行している機体を撮影された方は少ないと思います。
 他機種のドロップタンクなしで飛行した写真が見つかりました時は追加掲載したいと思います。(編)



 2023/02/18
 山本さんからの翼端のタンクが外れた状態の写真です。
 「51-5623号機(浜松の喫茶飛行場展示機)の右翼端です。2018年の台風で右翼タンクが落ちてしまったそうですが、おかげで普段は見ることのできない接合部を見ることができました。
2020年8月27日に撮影したもので、画面右側が機首側になります。」 山本晋介

 撮影2020/08/27 浜松 喫茶飛行場 山本晋介



 

 2023/02/24
 高橋英樹さんから 2012年11月18日に浜松基地で開催された 浜松エアフェスタにて 格納庫内でT-33Aの再塗装の途中工程が展示されれ、翼端とタンク側双方の写真を撮影できたそうです。 T-33Aの機番は 71-5254 です。

 撮影2012/11/18 浜松基地 浜松エアフェスタ 71-5254 高橋英樹  翼端写真


 撮影2012/11/18 浜松基地 浜松エアフェスタ 71-5254 高橋英樹  翼端増槽接合部


 撮影2012/11/18 浜松基地 浜松エアフェスタ 71-5254 高橋英樹  増槽外観


 撮影2012/11/18 浜松基地 浜松エアフェスタ 71-5254 高橋英樹  増槽接合部拡大


 撮影2012/11/18 浜松基地 浜松エアフェスタ 71-5254 高橋英樹 再塗装下地処理