もう十分に威張っているじゃないかと言わないで、もう少し威張らせてください。参考文献の話しです。
収集した図書類 |
同じくマニュアル 取扱説明書
類 |
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戦後の日本ではダグラスDC-3を正面から取り上げた書籍(単行本)は見当たりません。殆どはC-47や零式輸送機とあわせて民間型にページを割いているという感じです。
写真左の中央上に見えるDOUGLAS.DC-3旅客輸送機取扱解説(碧南市の板倉さん所有)は、(1)でも触れましたが、ダグラス社マニュアルを丁寧に翻訳して1冊にまとめてあり、
私の知る限り戦前戦後を通じて唯一の本格的日本語DC-3本です。実に貴重なものです。
全日空でも整備関係が米軍マニュアルを翻訳して1枚ずつのシートをつくっていますが、もう入手困難です。
目を海外に転じるとDC-3ファンによる書籍は豊富です。私は寄贈を受けたり、ネットで買ったり、海外グループの会員になったりしてそのほんの一部を収集しております。各機の個別解説で示している経歴はそれらによるものです。
戦後、アメリカ文化に接した技術者が驚いたもののひとつにマニュアル(取扱説明書)があります。文章と懇切丁寧なイラストで取扱方法を示し、一定レベルにある人間なら誰が操作しても同じ操作ができるというので、ぶんなぐられながら技術を習得させられてきた
日本人が驚嘆したのも無理はありません。
私が集めたのはFAAのスペックを入れて7種類あります。米軍のテクニカルオーダー(T.O.)が多く、C-47からC-117までの操縦と整備点検がほぼ網羅できています。
右写真左上のOPERATIONAL
SUPPLEMENT MAINTENANCE USAF SERIES
C-47,C-47A,C-47B,C-47D,C-117A,C-117B AND C-117C AIRCRAFTは、最終1971年7月27日の改訂版で図面一部カラー印刷で厚みが6センチもあります。7種類ぜんぶ足すと33センチにもなり、ああ、これが日本語ならなあという歎き節で必要なところを探しているのです。
これらの書籍とともに、航空情報、航空ファン、航空技術、世界の航空機、世界の翼、日本航空機全集、世界航空機年鑑、航空年鑑などにも随分お世話になりました。書籍や雑誌を1950年代から購読していたわけではないので、上京した折に文華堂で買ったりネットオークションで落札したりしました。ダグラスDC-3研究のために投じた書籍の代金は我が家にとっては天文学的数字であり、家族に言える金額ではありません。
実は、先日某誌の1950年代の本にダブりがでたので広島市内の古本屋へ持ち込んでみましたら、1冊数十円だといわれました。ため息が出ますね。
いい加減なプロに腹をたてる
さて、本を持っているというだけで威張ってはいけません。如何に活用しているかが問われます。私は100%とはいかなくとも、日本におけるダグラスDC-3 1951年以降の歴史に精一杯反映させていると断言します。
貧乏家庭の天文学的投資を無駄にするわけには参りません。それだけに買ってきた本の中にプロ作家がいい加減なことを書いていると猛烈に腹が立ちます。
必要なときには手紙を書いて尋ねますが、それを無視するプロがいます。これに対しては、私は厳しいです。航空機世界があまり一般的でないのをいいことにしてアマチュアをだまして知らん顔のプロを許すわけには行きませんでしょう。こと、日本のダグラスDC-3に関しては、私にはそれが許される資格があるものと自負しているからであります。