さっぽろサイエンス観光マップより引用
1937(昭和12)年11月には、南1西2の丸井今井札幌本店(現在の一条館)屋上に航空灯台の灯がともりました。この灯りは札幌飛行場への着陸の助けとなっただけではなく、札幌市民の心の灯火でもありました。
現在は丸井今井事務センターの一角に保管されています。 |
解説 : この灯台は愛知県小牧の航空館BOONにある元名古屋新聞社屋上のものと同じ形式の
中型(乙型)燈臺です。この当時、航空路に当たる山頂などに逓信省の大型燈臺と補助(中・小型)燈臺が設置されていますが、これに呼応して、大阪朝日新聞社、福岡松屋、名古屋新聞社、神戸大丸、京都丸物などがその屋上に公認私設燈臺を設けています。
手持ち資料では、1936(昭和11)年までしかわかりませんが、その後もこの札幌の丸井今井をはじめ主要都市に私設燈臺が設けられたのではないでしょうか。時代の花形である航空の安全に協力するとともに夜空に関心を向けさせる絶好の宣伝媒体であったと思われるからです。
定格 レンズ750mm×2個(面) 焦点距離375mm 光源1kw白熱電球 光度266万カンデラ
光芒拡散角 水平鉛直とも3度 電動機1/4馬力 回転数3rpm
(2006/03/22記 佐伯邦昭)