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二本松市 木幡坂之下

:現地に展示中のもの ×:過去のもの :現状不明

A2657-1 福島県福島県二本松市木幡坂之下  県道40号沿
       Kihata Sakanoshita, Nihonmatsu City, Fukushima Prefecture
    
 はりぼてのゼロ戦とビーチエアクラフトD18S JA5010

 hattoriさんが撮影した不思議な飛行機らしき胴体写真を、お友達のUさんがヒコーキ雲に 送ってくれました。 ヒコーキ雲編集部も気になり現地調査してきました。(編)

Uさんメール
 初めまして。 ヒコーキ雲、いつも楽しく拝見しております。  フェースブック仲間から気になる写真がアップされましたので御連絡いたします。
  写真の使用はOKをいただいています。  場所は福島市の飯野と東和の境界の東和に入った所とのことです。
  情報によると飛行機とは呼べないこの造形物で戦争モノの映画を作ろうとした団体があったようですが、資金難でそのまま放置に至ったそうな。  外観からしてろくでもない作り物ですが、気になったのはその奥にある胴体です。  ビーチクラフトのような胴体でホンモノっぽい形状。と言うよりも本物らしいですが、かなり朽ち果てている様子です。  以上、ココまでの情報が上がっています。  ネタになるのであれば使って下さい。

撮影 2020/10 sirou hattori

 編集側でGoogle Mapを使って探しましたが、なんと「福島 ゼロ戦」ですぐに出てきました。 場所の名前は「ハリボテのゼロ戦」となっています。
 現地調査で下記のことがわかりました。

 劇映画”延命”撮影地 (2019年公開予定) のために設置されていた。
 ゼロ戦は3機 形を留めていますが、5機分の機体がありました。機体は丸型の缶を4本束ねた状態で、その周りに鋼板で巻いて制作されていました。主翼などは角パイプ、Cチャンネルなどの桁が使用され脚は10mm程度の厚さの鋼板から切り出した材料を用い、タイヤは自動車の応急タイヤを使用していました。 肝心の劇映画ですが、地元の方がちょうどイノシシの罠を見に来ていたので話を聞きましたが撮影は進んでいないようです。

 後方にある機体は内部を確認して登録番号が確認できました。
 JA5010 ビーチエアクラフトD18S です。
 今まで福島エスパルスの機体番号が不明でしたが場所の関係から、JA5010であった可能性が高いことがわかりました。

1955/01/20 c/nA-966 N21110D 
1953/08/05 JA5010登録 産経新聞社 定置場東京国際空港
1955/06/10 航空大学校 ナンバー12 定置場宮崎空港
1965/01 ボルパーキットにより前輪式に改造 
1972/05/30 定置場仙台空港
1974/06/18 抹消登録
  瀬峰場外離着陸場 北日本航空大学校校教材
  福島県郡山市福島エスパル参照
2013~2016の間 福島県郡二本松市に胴体部のみ搬入
  劇映画”延命”の撮影のため 

計器盤ラジオコール  撮影 2020/11/28 YS45/イガテック

操縦席(左座席なし)

左側面

右側面

前脚室

後部 

ロケ地看板

ゼロ戦ハリボテ



手前に胴体部分のみ2機分、後方に形になっているものが3機