埼玉県熊谷市 道の駅めにまに展示のアレキサンダーシュライハ―の説明板
性能データが記載されていますが、「最大速度280km/h」という表現には強い違和感を覚えます。この機体の飛行規程第2章「運用限界」の項にも「最大速度」という言葉は一切使用されておらず、「超過禁止速度」VNEと表現されています。つまり、これ以上の速度を出すと機体の安全が保障できないという速度です。速度計には赤色放射線で表示されています。通常グライダーでは最大速度という表現はしません。エンジンをフルに使って出せる最大速度という意味とは明らかに異なります。また実際、この超過禁止速度に近い速度で飛行することは、まずありません。この機体の速度に関しては、
@超過禁止速度 280
A悪気流速度 200
B運動速度 180
C最大航空機曳航速度 180
D最大ウィンチ曳航速度 150
E推奨最小進入速度 90
F失速速度( 単座時 ) 65
という表現が用いられます。いずれも単位は km/h です。@〜Dは、これ以上の速度を出してはならないということになり、EFはこれ以上の速度で飛ぶこと、という意味です。Bはスティック、ラダーをフルに操作して良い限界速度です。それ以上では1/3に制限されています。
そのことは別にして、 それにしても縮尺1/4.5とはすごいです。実機の翼幅は17mですから模型の翼幅は3.8mもあります。製作にはかなりのお金がかかったことでしょう。
なお原田覚一郎氏とは「グライダー操縦の基礎」という本を書かれた先人です。もちろん私も持っています。