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A3563-1 千葉県香取郡神崎町 道の駅発酵の里こうざき
       Michi no Eki Kozaki, Kozaki Town, Chiba Prefecture
                                    
更 ✕ セスナ150J JA3470
  セスナ150J c/n15070377  N60529  N1690C
1969/07/28 JA3470登録 野崎産業 定置場桶川飛行場
1975/06/09 桑原金一郎 定置場桶川飛行場
1975/08/20 日本エアロテック 定置場本田エアポート
1975/07/18 調布飛行場で事故、751115解体 詳細不明
  ? JA3507として熊本市立博物館展示→道の駅発酵の里こうざきに展示
12022/09~11の間  撤去

 2022年 撤去

 (2024/04/09 記載)
 『セスナ150Jについてですが、1年半ほど前に撤去されてしまったようです。 google mapのストリートビューで見える場所にあったのですが、2022年の9月ごろに主翼を外し方向舵も木材で動かないよう固定されている様子が写っているのが見られました。 翌年の3月には完全に撤去され、今は何もない様子です。』 千葉県の石井さん
 との情報がありましたので撤去の時期を確認しました。

 撮影 2022/11/25 Google Earth  機体撤去済


 撮影 2022/09 Google Street View  機体主翼取り外し済


 撮影 2021/12/15 Google Earth  機体展示有


 撮影 2021/02 Google Street View  機体展示有


2018年 疑問発生 下記

2017年 外部休憩所設置 屋根に本格展示






2016年  

 2014年にオープンした道の駅発酵の里こうざきの駐車場の中に展示してあります。手入れが行き届いており、塗装面に艶がある状態です。

撮影2016/08/07 イガテック


熊本博物館

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質問箱043

質問18/05/17
解決18/05/23

熊本市立博物館から千葉県道の駅こうざきへ来たセスナ150Jは本物のJA3507か?

JA3470と判明

熊本博物館から経緯の調査結果とお詫びの文書

2018/05/17 質問  れあるさんから



 このセスナ150が本当にJA3507なのか確認したいのです。1983年に名古屋空港で墜落した当日の夜に機体の破損状況を間近で見ているもので、展示されている歪みのない姿を見ると、本当にJA3507なのかと疑ってしまうのです。

 事故後、後部胴体は名古屋空港近くにある店舗の屋根に突き刺さったような形で展示されていたようです。こちらは実際には見ていないのですが、航空雑誌、確か航空情報だったと思いますが、 末尾のおまけ記事のような所に写真入りで紹介されていたのを覚えています。


◎ セスナ150J JA3507

ヒコーキ雲が発表してきた経歴

1969/04/14 c/n15070601 N1743C
1970/01/09 JA3507登録 日本フライイングサービス 定置場調布
1983/07/24 名古屋空港で墜落 炎上
1985/05/15 抹消登録
  熊本市立 熊本博物館に展示 2018/05/17

取り消し(下記参照)
2014 熊本市立熊本博物館リニューアルのため売却処分
2016現在 千葉県香取郡神崎町 道の駅発酵の里こうざきに展示

航空ジャーナル誌の報道 1983年10月号

事故調査委員会報告
http://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-acci/59-3-7-JA3507.pdf

(結果要旨) ボーイング727の後流渦に巻き込まれて、左翼から滑走路に激突し、着陸帯に倒立して停止、エンジンから火災が発生し、機体内部をほぼ全焼した。
事故報告書 424005ページ

2018/05/17 中間報告  イガテックさんから

 れあるさんの指摘のとおりで、私も驚きました。撮影していた銘板をチェックしたところシリアル番号が70377となっており、事故調報告書の70601とは違いました。

銘板拡大

框(かまち)の銘板全体

製造番号15070377は、JA3470です。 

  セスナ150J c/n15070377  N60529  N1690C
1969/07/28 JA3470登録 野崎産業 定置場桶川飛行場
1975/06/09 桑原金一郎 定置場桶川飛行場
1975/08/20 日本エアロテック 定置場本田エアポート
1975/07/18 調布飛行場で事故、751115解体 詳細不明
  ? JA3507として熊本市立熊本博物館展示→道の駅発酵の里こうざきに展示

 当機のコンディションですが、大きな補修としては後部胴体下部が水の影響等で腐食しやすくブリキを加工して表面に貼り付け同色のペイントを施してありました。(ペイントのはがれた部分を見て判りました。)

 水平尾翼の付け根も修理補強されているようです。

 下郷資料では、1975年に事故を起こして抹消となっているので、JA85071983年の事故となるので、ひょっとしたら事故機2機の組み合わせによる合作となっているのではないでしょうか?
 内容が興味深いので時間があるときに道の駅に行って関係者に聞いてみます。


編集者から : れあるさん、イガテックさん、ありがとうございました。これでJA3470と確定しましたが、熊本市立博物館の展示にあたって、何故ナンバーを変えているのでしょうか。わざわざ、名古屋空港で炎上した機体のナンバーにした理由など、まだ解明しておきたい謎が残りました。

 

2018/05/23 熊本市立熊本博物館の調査結果とお詫び  

 熊本市役所のひごまるコール(市政問い合わせ)を通じて照会したところ、下記の回答がありました。要は、取得後の塗装にあたり、機体の経歴調査等をすることなく、適当なJAナンバーにしてしまったということです。そのことに関してお詫びもありまして、現担当職員による誠実かつ真摯な対応に敬意を表します。       (インターネット航空雑誌ヒコーキ雲 佐伯邦昭)

ひごまるコール:お問い合わせの件について

                                     平成30 年5 月22 日
                              熊本市立熊本博物館 
                                                                                            
 熊本博物館に展示されていた航空機の経歴等に関するお尋ねに対する回答

 この度は標記の件につきまして、お問い合わせ及びご指摘をいただき誠にありがとうございました。以下、調査しました結果等についてご報告いたします。

@ この機体を市立熊本博物館が入手された日付
A どこの誰から入手されたのか入手先について

 熊本博物館は、現在地にて昭和53 年(1978)4 月に新築移転いたしましたが、この新館の建設に伴い、理工部門「動力の変遷」の展示区画に航空機展示が必要と考え、当館からの働きかけにより昭和52 年(1977)10 月29 日付けでセスナ150 型機の寄贈が実現したものです。このセスナ機は、当時、東京都内に住所を有する企業(スズキ技研)様よりご寄贈いただきました。

B その時は翼と胴体にJA3507と記入してある状態だったのか、或いは、博物館側で塗装されたのか
C JA3470JA3507として一般公開することに矛盾を感じられなかったのか

 現時点では当時の経緯が分からないため、新築オープン時の理工担当者までさかのぼり、当時の状況について聞き取りを行いました。
 寄贈元の企業様には、平成24 年度に寄贈に関わる書類等につきまして一度照会をかけた経緯がありますが、当該セスナ機に関連する資料類は無いとのご返答を得ています。

 以下は、新館オープン時に在籍していた理工担当者から得られた情報です。
 寄贈されたセスナ機は破損や塗装剝れが著しく、展示のためには再塗装が不可欠。機体の番号等を読み取ることは可能だったと思うが、実際の機体番号・記号については40 年も前のことで記憶に残っていないとのことでした。
 このときの当該展示コーナーでは、人力から自然の力(水力や風力)、科学の力による動力の変遷を経て、陸(地下)・海(海底)・空(宇宙)へと活動の場を広げていっ
た人類の英知のすばらしさを来館者に伝えることを目的に、展示物の一つとして『飛
行するセスナ機の姿』を披露し、その姿から更に飛躍する未来の科学技術に対する「夢とロマン」を抱いていただくイメージで展示構成が検討されました。

 その際、検討された展示イメージのほうを優先したため、再塗装が必要だったセスナ機の塗装に際しては、必ずしも元の機体番号・記号でなくてもよいとの判断があったようです。このため、特別に意図したわけではなく、結果として「JA3507」という号機番号を付したということです。また、この番号・記号が他のセスナ機に付されているとの思いにも当時は至らなかったとのことでした。

 平成24年5月まで当館内に展示しておりましたセスナ機は、当時の状況からもご指摘のようにJA3507機ではございませんでした。心よりお詫び申し上げます。

 いずれにいたしましても、上記のような経緯のなかで、セスナ機自体のアイデンテ
ィティー(固有情報)である重要な機体番号・記号に対する認識が足りず、誤った情
報を撤去する(平成24 年5 月)まで本館展示において発信し、多くの皆さまにご迷惑
をおかけしてしまうこととなりました。誠に申し訳ございませんでした。

D リニューアルのために当該セスナ機を譲渡した年月日
E 引き渡し先について

 平成25年度からの本館の「大規模改修工事(リニューアル工事)の準備」のため、
展示されていた理工関連資料(展示物)は平成24年度中(数点は平成25 年度前半)に全て撤去・廃棄しています。その内、多くの資料は寄贈元に返却したり教育機関に譲渡したりいたしましたが、一部は展示資料のメンテナンスを委託していた企業様や教育機関を通じて、撤去・運搬費用までご負担いただける方に譲渡を行いました。
 
 今回お尋ねのセスナ機につきましては、平成24 年6 月1 日付けで、当館の屋外展示物(航空機等)のメンテナンスを受託されていた会社にお勤めの方(当時、既にご退職)に撤去費用等は全て個人負担を条件に無償譲渡させていただいたものです。譲渡を受けられた方に照会をしましたところ、譲渡を受けた後、千葉県内の道の駅様に売却したとのことでございました。

 本館から当該セスナ機の譲渡を受けられた方におかれてましても、機体番号・記号の誤りについては当然ご存知ではありませんでした。その方の氏名等は個人情報に当たりますので、明記についてはご容赦をお願いしたいと存じます。


 以上が、今回のご指摘を基に調査いたしました内容及び、これまでの経緯に係る報告でございます。よろしくご理解のほどお願いいたします。
 現在、熊本博物館は今年12 月のリニューアルオープンに向け、来館者の皆さまに親しまれる、何度も訪れたくなる魅力的な博物館を目指し、職員一丸となって準備を進めているところです。
 当然のことではございますが、今回ご指摘をいただきましたようなことが二度と起
こらないよう、展示物の価値や魅力をお伝えするための展示内容や表記につきましては「事実に基づいた正確で分かりやすい表現」を第一義に、多くの時間を費やして学芸班職員同士が意見を交わし、推敲を重ねております。また、対象によりましては有識者の助言や監修を経たうえで自然の原理や歴史を正しく伝えることができるよう努めてまいります。

 改めまして今回のご指摘を真摯に受けとめ、最善の注意を持って適切な展示等を行っていく所存ですので、どうか、今後ともご支援、ご理解のほどよろしくお願い申し
上げます。