戦後アメリカ軍により接収された後、変遷を経てノースロップ工科大学(Northrop
Institute of Technology)で教材として使われていたものだそうです。
アメリカに留学した舟津良行氏がそれを知り、いろいろ苦労して借受に成功しました、1973年入間の航空ショーに展示後、この開発に心血をそそいでいた石川島播磨重工の森氏が無断で田無工場(西東京市)へ持ち帰ったため、紛糾したあげく永久貸与で決着したといわれます。 ノースロップ工科大学で無造作に黒い塗料が重ね塗りされていたり、油圧系統の配管は水色、燃料系統の配管は赤に塗り分けられたりしています。
撮影1999/11/21 立川防災航空祭 ELINT人
撮影2002/11/17 立川防災航空祭 にがうり
撮影2004/10/09 2004年国際航空宇宙展IHI(石川島播磨重工業)ブース
ねこまた重工株式会社
ノズルとタービン
|
燃料配管と点火プラグ
|
スターター、コンプレッサー、オイルタンク
前部にあるスターター、上部にあるオルタネーター、脇に付いている水色のオイルタンクは全て戦後のアメリカ製です。これらを付けて、ノースロップ工科大学では実際に動かしていたそうです。
|
燃料ポンプ、オイルポンプ
エンジン下部に付いている燃料ポンプとオイルポンプ(水色)は「ネ20」オリジナルのものだそうで、燃料ポンプに日本語の表記があることが端緒となり、調査の結果、これが「ネ20」であることが確認されたそうです。
|
燃料ポンプの日本語
|
ノースロップ工科大学のプレート
交渉の結果、ノースロップ工科大学のプレートを貼ることを条件に返還されたそうです。
|
|
|
ネ20断面図
コンプレッサーは8段で圧縮比は3程度、タービンは1段 本体の材質は鉄、ノズルはステンレス、タービンの材質は試料が取れないので調べていないがマグネシウム系だろうとのことでした。タービンに亀裂が多数見られるので、運転は不可能とのことでした。
|
ネ20と橘花について 佐伯邦昭
ネ20に関しては
ネ20を搭載した橘花の飛行試験で、木更津の海へ突っ込んだ原因について諸説にぎわった時期がありますが、事故の8年後に書かれた文献がありました。
|