まず嘉手納の18TFWの機体を使ったという誤ったニュースの源ですが、当時の航空情報編集長関川栄一郎氏から直接聞いたからです。
あの当時神田の再生ビルというところに、月1回東京近郊のマニアを集めて関川さんや横森周信さんの話を聞かせて頂く会がありました。原田哲夫さん、藤田俊夫さん、戸田保紀さん、松崎幸治さんなどが年長マニアの中心となり、私は高校生の駆け出しマニアで、末席で小さくなっておりました。
バーズの極東ツアーのこともそこで関川さんに教えてもらって、横田へ出かけました。その時に本国で使っている機体は飛んで来られないので、嘉手納のF-100Dを塗り直したと聞いたのです。
もちろん関川さんがそのようにおっしゃられたからには、米軍発表が元になっていたでしょうから、米軍側の間違いだったのか、それとも関川さんがどこかで勘違いされたのか、今となっては確かめようもありません。
次に板付、8TFWのF-100Dを使った、という説の信憑性です。
元F-86FブルーのパイロットMさんが板付へ訓練で降りた時、バーズ塗装のF-100が居たのでびっくり仰天した、という話を彼から直接聞いています。Mさんも相当なマニアなので、すぐに列線へ聞きにいったところ、うちで塗ったんだと得意げに答えてくれたとのことでした。
もう一つ、大のF-100マニア鈴木啓史さんがシリアルナンバーから見て、8TFWの機体に間違いないと言っています。確かめてはいませんが、おそらく同じナンバーの機体の写真を撮っていると思います。
以上、私の知る限りのことを書きました。空白の歴史発掘を目的としているヒコーキ雲に新たな証言が出てくることを期待しています。今後とも宜しく。