まずT-33AのTacan
装備機についてですが、1960年代の空自にTACAN装備され
いる機体が珍しいです。また同時代のF-86Fの写真を見ていただけたら判ると思いますが、F-86Fも生産当初はTacan未装備で後に装備してます。(装備機は測距レーダーアンテナ後部機首上面にTacanアンテナがaります。)
他のT-33Aの古い写真を見ていただけたら判ると思いますが、機体によっては1970年代まで(もしくは用途廃止まで)Tacan未装備機体が少なくありません。Tacanの装備は新規生産当初は無く、生産当初はADF(Auto-Direction
Finder 自動方向探知機→AM
放送を利用していた。AMラジオ局は固定であるため、方位の基準になる。)が使用されていました。
T-33AへのTacan装備は、TCTO(←期限付きTO
。今回の場合は、T-33AへのTacan搭載に伴う普通実施TCTO
。)によりIRAN時等により搭載されています。Tacanの使用は1955年のアメリカ採用が最初で、航空自衛隊及び日本独自のTacan局の設置はアメリカより遅れたと思われます。
千歳基地は米軍駐留により、比較的早くTacanが配備され(冷戦時のソ連に対処するため?)、それに伴い空自のT-33AにTacan装備機が最初期に配備されたのではと思われます。以上の理由により、珍しい写真だと思うのです。