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ニュースフラッシュ226

掲載15/07/27
追加15/08/20

ヒコーキマニア人生録・図書室 その53 
《旅行記》  エアロラ ボYS-11内覧会報告と武蔵野よろめき紀行 その4関連

 

ベルハンドクラブのパイパー PA-46 JA4060が調布飛行場南の住宅街に墜落

 チャートで見る当日の離陸条件
 運輸安全委員会が調査状況報告書を発表 

                               




JA4060 撮影2015/05/25 ベルハンドクラブ プロペラカフェより 佐伯邦昭 

 

 

 2015/07/26(日曜日)11時58分に調布飛行場から大島空港へ向かったたベルハンドクラブのパイパーPA-46-350P JA4060は、離陸直後に飛行場南の調布市富士見町1丁目の住宅街に墜落炎上しました。機内の5人のうち2人、巻き添えの住宅で1人の計3人が死亡し、住宅1棟と自動車3台が全焼、8棟に被害という悲惨な事故でした。

 個人的なことで恐縮ですが、私は、ちょうど2か月前に武蔵野よろめき紀行で、墜落地点のすぐそばを通っており、かつ、ベルハンドクラブのプロペラカフェでJA4060を撮影しました。この残念なニュースをひしお感慨をもって受けとめています。

テレビニュース画面より

 

墜落までの飛行コース


墜落地点と2015/05/25の自分がたどったコース


 


事故機の経歴

  PiperPA-46-350P c/n4622011 N9152B 
1989/05/06 JA4060登録 日本フライングサービス 定置場竜ヶ崎飛行場
1989/08/08 貴公倶楽部 定置場竜ヶ崎飛行場
1989/10/11 ベルハンドクラブ 定置場竜ヶ崎飛行場
2015/07/26 調布飛行場を離陸後に墜落

撮影2002/07/02 佐伯邦昭

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日替わりメモ 7月27日の更新

〇 パイパーPA-46 JA4060が調布飛行場南の住宅街に墜落

015/07/27付 中国新聞27面

同1面

 中国新聞社報道部のW記者は、私のほか日本エアロテックと国交省航空局にも電話取材をして1面(8段)と27面(8段)に大きく報道しました。犠牲者が何と思っておられるか、いらぬことをと怒っておられるならお詫びしますが、W記者も佐伯も記者魂の発露となった一日でした。

 ヒコーキ雲読者にはお分かりのように、武蔵野よろめき紀行が浅からぬご縁となり、ニュースフラッシュをよろめき紀行の中に挿入しておきました。調布では、腹痛や地震に襲われ、2万歩も歩いた、なんとも苦しき道程でしたが、2か月後にこんな形で関係しようとは、マニアの放浪、捨てたものでありません、。

 

日替わりメモ 7月28日の更新

 パイパーPA-46 JA4060が調布飛行場南の住宅街に墜落

 昨日は、テレビ局からも写真提供と電話インタビューの依頼があり、必然的に情報を集めて準備せざるを得ませんでした。(TVの模様はフェイスブックに発表済み) ただし、事故原因など語る資格はありませんので、もっぱらPA-46のことや調布飛行場の状況などチェックしておきました。

 コンチネンタル310馬力の46-310とライカミング350馬力の46-350を合わせて日本にはPA-46マリブが30機以上輸入され、今もその半数が飛んでいるようです。単発で与圧付き6人乗りという性能は魅力的なのでしょうね。

 調布では安物のカメラで↓の写真を撮っていました。滑走路17エンドの武蔵野の森公園の丘(例の地震に遭遇した地点)から新中央航空の神津島行きドルニエ228が離陸していく様子です。




 この間、9秒です。高度1,000フィートまでは、直進が義務付けられています。
 JA4060が、高度が上がらず失速して左に回りこんだ理由はわかりませんが、如何に異常な離陸であったか、この連続写真から想像できますね。

チャート

  チャートで見る当日の離陸条件 (2015/08/12改定)

 PA-46事故機の件でいろいろ取りざたされていますが、パイロットハンドブックの中から早見表のチャートに重ね書きしてみました 。
 

 

 

 

 

(1) フラップ 0°の場合



 離陸条件として温度滑走路高度離陸重量風速を表に入れることで右に上下しながら補正して簡単に離陸距離がわかるようになっています。滑走路の先に障害物がある場合などはマニュアルに TAKEOFF DISTANCE OVER 50FT を見ることになります。50FT=15.2m 上昇するのに 10℃ で2600FT (792m)も必要ということがわかります。35℃の場合 3200FT (975m)も必要ということで調布飛行場ではとても厳しい数字です。 (イガテック)

  

(1) フラップ 20°の場合 



 真夏の気温で、最大離陸重量場合の離陸距離は、フラップ20°の短距離離陸方式の場合、滑走距離390m/高度15m到達距離730m、フラップを使用しない離陸方式の場合は、滑走距離580m/高度15m到達距離970mとなります。調布空港の滑走路長は800mですから、フラップ20°の短距離離陸方式であれば、運用は可能です。(HSC-M) 

調査状況報告書

 

運輸安全委員会が8月18日に調査状況報告書を公表しました。  HSC-M

 まだ、一部判明した事実関係のみの報告ですが離陸距離については、15ページに記載があり、計算上の離陸(滑走)距離は、約1,900ft(約580m)とされています。これは上記データの、フラップを使用しない通常の離陸滑走距離(580m)と一致しています。

 http://www.mlit.go.jp/jtsb/flash/JA4060_150726-150818.pdf   

      

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