○ 札幌市青少年科学館
航空史探検博物館未収録リストがまた役に立ちました。札幌市の多くの人は青少年科学館と言えばプラネタリュームのある天文館であって、そこに航空展示物があるなどとは思ってもいなかったそうです。
未収録リストにDC-6とあるのを見てOKUBOさんが開館後20年にして初めて訪れたところびっくりです。写真を送って頂いた佐伯もびっくりしました。その驚き方を紹介しておきましょう。
● ダグラスDC-6Bのノーズセクション
日本のナショナルフラッグとして大活躍をし、ジェット時代に入っても国内幹線で活躍したダグラスDC-6Bが、日本にひとつも残っていないのを残念に思っていましたが、ノーズセクションだけとは言え、あの壮大な星座のごときアナログ計器が欠けることもなく保存展示されていたとは、ほんとうにうれしいです。日航の本物の切り取りなのか、あるいは訓練機材なのか突き止めたいです。寄贈は日本空港ビルデング株式会社なので、例のニセコ零戦のプロペラ(現在は花巻空港)と一緒に羽田に展示してあったのでしょうか。
● 北海道警の川崎ベル47G3B-KH-4
北海道警のヘリ第1号、ぎんれい1号が保存されているのもうれしいですね。小型ヘリコプターは使い捨てが多くて、あまり残っていませんから貴重です。警察博物館のベル47G はるかぜ1号などとともに大切に管理してほしいです。
● J-47エンジンの模型
一見して、エンジンのおもちゃかと思うような色彩豊かなジェットエンジンです。OKUBOさんがネームプレートの文字を書きとってくれたので、それからの推測で模型と判断しました。通常のカットモデルよりは少し小型のようですが、航空自衛隊がF-86教育にこれを使ったのでしょうか。ちょっとそうは思えないので、札幌市がどこから入手したのか知りたいです。
● 最後に何よりも感激したのは、天井から吊り下げられているライトフライヤーからコンコルドまでの航空史ソリッドモデル(11機)の中に、当然ながらダグラスDC-3がおり、その塗装が北海道らしく北日本航空の1号機JA5015になっていることです。僚機のJA5058が入ってきてそのハワイアンカラーに塗り替えた時のものなのが残念で、できれば初期の阿寒号時代であれば、空の開拓者魂が伝わるのではないかと思います。なお、右エンジンのプロペラが無くなっていますので、早く付けてあげてくださいね。
参照
「日本のダグラスDC-3研究 個別機体解説
JA5015 戦後日本の民間DC-3初号機 苦難のスタート
北海道にハワイアンカラー」